
昨年の話ですが、とあるセミナーに参加した時の事。セミナー受講後の懇親会で食事が終わったのが20時過ぎ。お店を出て20名ほどの受講生たちで別れを惜しみながらお店の外で話をしていた時のことです。
「おい!お前らうるさいぞ!!」
隣のマンションの住人が5階の窓から怒鳴ってきました。どすのきいた太い声で怒鳴られたので、びっくりと怖さで私は固まってしまいました。すると、そのセミナー主催者の講師の先生が、
「ごめんなさい!すぐ帰ります!」
と、物凄く気持ちよく頭を下げられました。そして周りの皆に「さぁ!帰りましょう!!」と明るく誘導していました。さすがだな~、私はとっさにこのような事言えないな、とその出来事でさらに講師の先生への尊敬の念が強くなりました。先生のそんな対応とオーラで、一瞬愚痴が出そうになった場も、皆が口を閉じ静かにその場を去りました。
そして帰りながら側にいた人がこう言いました。
「あんなにハッキリ自分の意見言えるなんて、羨ましいな・・」
ほほう~。そのような受け取り方もあるんだな、と驚きました。「自分だったらどれだけうるさい、と感じてもあんなにハッキリ言うことできないもん。ほんと凄いわ」と、怒鳴っていた人の事を感心されていたのです。
なんて優しい人なんだ。私は話を聴きながらそう感じました。まだ20時だし、そんなに大きな声で話してたわけでもないのに・・と不満しか沸かなかった私が、少し恥ずかしくなりました。そんな事を感じた昨年・・・
院長が怒鳴るし、ほんま嫌!
「診療中、院長が怒鳴ってくるのがほんとムカつく!」わかるわかる。と同調するスタッフ。レストランで隣の席に座った数名の女性たちの会話です。怒鳴られて嬉しい人なんていませんし、嫌な気持ちになって当然と思っていた私ですが、昨年の出来事がふと思い出されました。
「感情をストレートに出せるなんて、院長凄いよね!私たちをよっぽど信頼してるんじゃない?」もしも、こう切り替えす人がいたら、彼女たちはどう感じるのだろうか。
心の中では不満を貯めているのに、全く伝えず、陰で愚痴を言ってる方が嫌だ。
案外ストレートに言葉を発する人は、ねちねちと引きずっていなかったりするもの。嫌われるのが怖くて、言いたいことが言えない人が多い中、言いたい事をハッキリその場で本人に言うことができる人ってある意味すごいし、そんな人を陰で愚痴るのは嫉妬もあるのではないか、と思う。
言いたい事を言えない自分にとって、言いたい事をハッキリ言える人は羨ましくて仕方ないのかもしれない。嫉妬で愚痴るなんて、なんの生産性もない時間はきっぱり捨てたいものです。
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